イップスの恐怖

ピッチャー論
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高校球児の皆さん、練習やってますか??

夏の大会を終え、新チームでの練習が始動し忙しい毎日を送っていることと思います。

エースピッチャーを目指す上で、この時期の練習はとても重要だと思います。

自分自身の経験を踏まえても、夏休みということで比較的時間をかけてできる練習が可能となりますので、基礎的な内容の反復には最適な時期です。

是非今の時間を大事に使って頂いて存分に練習に励んで頂きたいです。

さて、皆さんは「イップス」を知っていますか?

ネットで調べると、イップスの定義として「スポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害」とされています。

分かりやすい例でいくと、キャッチャーが二塁送球は問題なくできるのに、ピッチャーへの返球がうまくいかず暴投してしまうこと等が挙げられます。

私の経験では、ピッチャー、キャッチャーや二遊間においてよく見られます。

本当にちょっとしたキッカケでイップスに陥ってしまうことがあります。

それまでは何にも考えずにやれていたことが、とあるミスから委縮してしまい思い通りのプレーができなくなるというのがよくあるケースです。

一度イップスを発症すると、抜け出すのが本当に大変です。

自力で克服したという人はあまり見かけません。

私は、小学生の頃からピッチャーをやっていて、いわゆるノーコンタイプでした。

長年ピッチャーをやってきましたけど、無四球で試合を終えたことって数えるくらいしかないんじゃないかなと思うほどです。

ピッチャーゴロを処理するときファーストに投げるのが怖いと思ってしまうんですよね。

イップスの前兆はだいぶ前からありました。

深刻な状態になったのは社会人2年目のオフの時。

もう、キャッチボールといった人に対して投げるのは全然無理で。

一番ヒドイ時はブルペンでティーネットに向かって投げるのも恐怖でした。

プレートとホームの間、半分くらいの距離でワンバウンドさせてしまったり、バックネットの上の方に投げ込んでしまったりと、なかなかな状態でしたね。

今でもあの光景を思い出すと胸が苦しくなってきます。

しかも、そうやってブルペンで一人投げている時に、外野で先輩がしゃべっていて「何であんな風になっちゃうんだろうね。」という声が聞こえた時はもう涙が止まりませんでした。

やっぱり、一番つらかったのは、自分でそれまでの自分を否定してしまうこと。

今までやってきたこと、積み上げてきたことが音を立てて破壊されていくようなイメージでした。

今までの練習は全て間違っていて意味が無かったと受け止めてしまっていたんですね。

それがもう辛くて辛くて・・・。

正直、そこから私は逃げるように野球をやめる決断をしました。

高校生の皆さんにお伝えしたいのは、仮にイップスのような状況になったとしても、自分を否定しないでほしいということ。

当然ですけども、それまでの練習ややってきたことには絶対に意味があるし、価値があります。

たまたま何かの歯車が合わずうまくいかないことがあるかもしれませんが、全体の中で考えればそれは一部分のことでしかありません。

あなたという人間の全てを否定するものではないんです。

イップスで悩んでいる方に、私は解決方法をお伝えすることはできません。

ただ、応援することはできますので、もし何か相談したいことがあればコメント欄から連絡してみてください。

出来る限りのサポートをします。

皆さんの活躍を心から祈念しています。

加治やんより

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